癌を宣告された二日目くらいの夜、
リビングでボーっとテレビを見ていたら、母が
『あなた、恋、たくさんしたの?』と
不意に聞いてきた。

きっと、この年齢で病気になり、胸も失い、結婚や恋愛から一番遠いところに放り投げられた娘を不憫に思ったのかもしれない。

恋愛も含めて、殆ど親に自分のことを話さない私だったから、この子、ちゃんと女の子としての人生楽しんだかしらって心配してたのかも。

涙を堪えて、
『いっ〜ぱい、してきたよ。大丈夫』
って母に言った。

髪もない、眉毛もない、睫毛もない、
自分の顔を鏡でみると、少し弱気になる。

これから先も誰かに愛されたり、誰かを愛したり出来るのかな。

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